2018年に始まったtennenは、天然繊維の服づくりを貫く日本のブランドです。
自然素材に撚りをかけて紡がれた糸から作られた、“天撚”の機能的で着心地のよい服を通して、
関わるすべての人の幸せを循環させたい。そんな思いから、生地づくりはもちろん、
縫い糸や部材に係るまで自然に根差した素材を用い、ハイクオリティで長くご愛用いただける製品を提供しています。
『美しい自然を次の世代に手渡すために』
tennenではその理想を実現するべく4つのコンセプトを掲げ、
社会とアパレル業界が抱える課題に真っ向から取り組んでいます。
100% natural decomposition
ゴミにならず、土に還る服であること。生地も、ボタンも、ネームタグも、芯地や縫い糸までも自然分解される素材をできるだけ
使うということ。この世には生命の神秘とも思える機能的な天然素材があるので、tennenはその持ち味を生かした、
着心地の良い服に仕上げています。
ファッションを愛し、なおかつ自然を愛する私たち。人間も地球の一部だと身をもって感じているからこそ、これからの服づくりは、
自然と相性のよい素材であるべきだと思っているのです。
tennenの製品は、伸縮性が必要な靴下など構造上やむを得ない場合を除いて、すべて自然分解する素材のみで構成されています。
通常はコットン100%の表示の製品でも縫製糸などにポリエステルを使っている場合が多いですが、tennenでは縫製糸にも
コットンの糸を使い、商品の品質表示はコットン生地に、ブランドネームをあえて使わずプリントを用いて表記するといった徹底ぶり。
ボタンは木製や貝ボタン、染色は環境負荷の少ない染色方法なども積極的に取り入れています。
recycle system
飲料用などのペットボトルのリサイクル率が約87%(※1)であるのに対し、洋服はたったの約15%(※2)程度。
その低いリサイクル率の原因の一つは、複数の原料を用いた生地や縫い糸、ボタンやファスナーがある関係で、分別しにくいものだから。
また、常に過剰生産な状態であるため、使い捨てOKという考えが蔓延しているからかもしれません。
その対抗策としてtennenは、リサイクル工場と一緒に問題解決に取り組み、世界に先駆けて着古して捨てられ製品から
糸を紡いで「BORO」というオリジナルのリサイクルコットン生地を作り、新たな製品を生み出しています。
私たちは、天然素材を使って服を作っている優しいブランドですが、実はやっていることは意外とアヴァンギャルド。
明日のスタンダードを作り上げるため、常に挑戦を続けています。
※1 出典:PETボトルリサイクル推進協議会「年次報告書2023」
※2 出典:環境省「令和4年度循環型ファッションの推進方策に関する調査業務」
Traceability
天然繊維にこだわるということは、農業や畜産など、自然と関わる事柄に目を向ける必要があります。
そうすると、現在、世界の農業のなかでも最も多くの農薬を使って栽培されている作物であるコットンの生産地では、
健康被害や地下水の汚染などの問題が生まれているという悲しい事実を直視しなければなりません。
私たち、いちアパレルブランドができることは大きくはありませんが、少なくとも、ファッションを楽しんで笑顔になる陰で、
誰かが苦しい思いをしていたり、環境が破壊されているということに、絶対加担はしたくありません。
tennenが目指しているのは、ユーザー、生産者、私たち、そして自然、みんながハッピーになれるようなモノづくり。
だからtennenで使用するコットンはオーガニック認証を受けたものやトレーサブルなものを使用。
その他の植物繊維も環境不可の少ない栽培方法や、動物繊維でもアニマルウェルフェアに則って採集されたものを採用しています。
トレーサビリティへの想いを、さらに詳しく
『作り手がわかる、安心したモノづくりを』
made in japan
Made in Japan は自他ともに認める私たちの誇りです。しかし、巷では安い労働力を求めて、
過去数十年で生産の現場は海外に移っていき、最近ではコストダウンのために東・東南アジアから南アジアやアフリカ圏に流れているそうです。
しかしその先は袋小路、そこには持続可能性が見えてきません。
行き過ぎた海外生産体制に依存しないためには、これまで自国で培ってきた技術や産業を受け継ぎ、フェアな雇用を維持しながら、
日本が培った技術を活かしたモノづくりをしていくべきです。日本のモノづくりの火は絶えておらず、
培われた職人技術や創意工夫のマインド、丁寧なモノづくりの姿勢は、製品を見ていただければわかるはずです。
世界に誇る縫製技術やテキスタイル産業に支えられた透明性の高いモノづくりも、私たちtennenのアイデンティティなのです。