TENNEN

トレーサビリティ

Traceability

作り手がわかる、安心したモノづくりを

私たちが目指す、気持ちよく着れる服とは?

さまざまな課題を抱えるファッション業界。そのなかに身を置くtennenはスタートラインとして「気持ちよく着れる服作り」を意識しています。
その“気持ちよく”とは、身体的な面でも、精神的な面でも。私たちは製品を生み出すメーカーである以上、
ユーザー、生産者、私たち、そして自然、すべてが幸せになるモノづくりをおこなわなければいけないと考えています。

現在アパレル産業における環境問題は多岐に渡ります。労働問題や健康被害を含む人権問題、Co2排出や薬剤の使用など、
製造時の環境汚染はもちろん、生産された化学繊維の服が自然に戻らず、環境に残留してしまうことも問題視されています。
これはアパレルメーカーが生み出す余剰在庫や、トレンドを追い続けるファッション業界そのものの体質が原因でもあるのです。

tennenは率先して天然繊維での服づくりをおこなっているのですが、すべての天然繊維が環境に良いかというと、そうともいえません。
というのも、それらを栽培するうえでの環境負荷も多く存在するからです。

現在世界で生産されている天然繊維の多くの割合を占めるのはコットンですが、自然・労働環境に配慮したオーガニックコットンの生産量はその1%未満。つまりほとんどのコットン栽培では、大量の水、化学肥料、農薬も使用しているので、天然繊維といえど環境に悪影響を及ぼしている可能性があるのです。

いわゆるオーガニック認証を受けていない慣例農法のコットン栽培では、一枚のTシャツを作るのに150gの農薬が使われ、約4kgの二酸化炭素を排出し、約2700Lもの水が使用されるといいます。また、世界の殺虫剤使用量の約25%、除菌剤の10%が綿花畑に使用されているという統計も……。

自然にも人にも優しいということ

天然繊維での服づくりをしていると、農業や畜産など、自然と関わるパートからすべてが始まるということに気がつきます。
多量の農薬等の使用による労働者の健康被害に対処するためにも、自然環境を破壊しないためにも、オーガニック素材や、
環境・人権に配慮していることが証明されている、トレーサブルで透明性の高い素材の使用はとても大切なことだと考えています。

いまだ製品を生産するほどの収穫量にはなっていませんが、私たちもコットン作りを行っています。2019年から茨城県水戸市に綿花畑を作り、
毎年試行錯誤し、その際に採れた無農薬のコットンの種はワークショップなどを通じて皆様のもとへ。
ご自宅で育てていただくことで天然繊維への理解を深めていただけるようにしています。

tennenの根底に流れている精神、それは「ユーザー、生産者、私たち、そして自然。みんながハッピーに」という想い。
洋服を作る過程でも、お客様の手に渡ってからも、そしてそのあとも、幸せの連鎖が続くよう願っています。