プラスチックって?

テンネンにかかわるようになってから気づく日々のプラスチック。

起きて歯を磨く歯ブラシはプラスチック。
歯磨き粉のチューブも間違いなくプラスチックだ。
コーヒー豆の缶の蓋もプラスチック。
開ける冷蔵庫にもプラスチックがたくさんだ。
炊飯器にも、電子レンジにも、 顔をあげればエアコンにも。
食器を洗う洗剤の容器もスポンジもプラスチックだった。
洗面器、シャンプー、ドライヤー、化粧品の容器にも使われている。

仕事場でデスクに着くと、まず電源を入れるPCはプラスチックの塊だ。
電話もそうだし、自分のスマホにもプラスチックが使われていた。
マウスにもボールペンにもカッターにも、計算機だってゴミ箱だってプラスチックだ。

コンビニに行く。
お菓子やスイーツの入れ物はプラスチックだし、
コーヒーを買おうとして、
プラスチックの蓋を使わないように紙のカップに注いでからマイタンブラー移しても、
タンブラーの口の部分にはプラスチックが使われていたのだった。

エコバッグを持ってスーパーに行く。
スーパーでは野菜やフルーツ、肉や魚とプラスチックは切り離せない。
お惣菜も、漬物も、納豆も、パンも、プラスチックに包まれている。
レジに行く。
エコバッグを持ってはいても、
水気のあるものはビニール袋に入れてしまうし、
エコバッグに入りきらなかったらビニール袋をもらってしまう。

料理をしていても、プラスチックがあった。
塩の入った容器の蓋部分、ペッパーミルのミル部分。
調味料の入れ物や袋、保存用の袋、その整理用に買ったカゴもそうだ。

そして、ゴミ箱を開けるとなんとプラスチックが多い事だろう。
スーパーで買ったものを使ったあとに残るそれらを包んでいたプラスチックや
綿棒の芯部分、デンタルフロスにシート状の薬の殻。その上ゴミ袋。
ありとあらゆるプラスチックが混在している。

一般的な生活範囲にこんなにも溢れかえっているプラスチック。
これらを完全に排除することは、正直言って厳しくないですか???
そこをシングルユースに限定したとしても、なかなかハードルが高い。

そんな私が今できることは、

気づく
選ぶ
ゴミをきちんと分別する

これくらいなのです。
でも、この気づきが大切だと思っている。

とはいえ、プラスチック自体に罪はないのだ。
この身近な発明が人類の発展に貢献して便利をもたらした。
しかし今大きく問題になっているのは、                            地球上で唯一ゴミを生む人間を介して発生する環境への影響だ。
ゴミとして燃やしてもCO2を生み、
回収されないプラスチックゴミは土や海に還らず存在し続け、
それぞれの生態系や風土に被害をもたらしている。
今や雨にもマイクロプラスチックが含まれているという事実。
そしてその被害が、めぐりめぐって人体にも影響を及ぼしている。

それでも、プラスチックを使う人間すべてに元凶があるのではないと思いたい。
聞くところによると東南アジアの国々ではつい最近まで、
バナナの葉やバナナの葉で作った紐などで入れ物などの道具の用を足していたそうだ。
もちろん自然に還るわけだから、使い終わったそれらをポイ捨てにする風習があるらしい。
そこにプラスチック文明が入って来て素材がプラスチックに変わったからと言って、
急にそのポイ捨ての風習を変えることができるのだろうか?
そしてその風習を悪とみなし追及する権利が私たちにあるのだろうか?

人類は発明とともに進化し、新しさを好み、日々の生活にその恩恵を取り入れてきた。
常に先に先に進もうとしてきたし、今も進化しているし、人々は新しい便利な発明を期待している。
将来、環境問題をクリアしたイノベーティブな世界が展開するかもしれないし、
発展としての後退が必至になってくるかもしれないし、
原始に戻ることが最良の選択となるかもしれない。
良かれ悪かれ、文明を持ったヒトがたどり着く先がどんなところかを解くカギは、
オンタイムの人たち、つまり今現在の私たちが持っているはずなのだ。

そんな私たちが今できることは、プラスチックやその原料の石油を悪として糾弾するだけではなく、
プラスチックのサイクルを理解して想像し、自然に還るバイオプラスチックのシェアを認識とともに増やしていき、
「もらえるから」とか「サービスだから」ではなく不要なものを勇気を持って受け取らず、
ブレずに自信を持って、正しい選択を次の世代につなげていくことではないかと思う。
端から端までプラスチックフリーを遂行しようと思っても息苦しくなるだけだから、
思いやりをもって選んで、行動して、意識することから始めると、見えてくるものがあると思う。
そうすれば、

なぜプラスチックを使わないほうがいいの?
なぜオーガニックコットンを選んだほうがいいの?
なぜリサイクルは必要なの?
なぜ戦争をしてはいけないの?

こういう質問をされても、
そうしたほうがみんなが幸せになるから、というシンプルな答えが出てくるはずだ。

Aug 21, 2019 | Category:news