僕らがコットン畑をやる理由

桜が終わり、新緑のシーズンが訪れ、木々が力強く緑を押し出す季節。
始まりました。今年もやってきました。今年こそはやり遂げます。
そうです! あのシーズンが!
「種まき」の季節がやってまいりました。
僕たちは「アパレルは農業だ!」を掲げ、オーガニックコットンの畑で綿(わた)の収穫を目指し、リアルにハードコアに畑をしています。結構マジです 笑

実は昨年はなめていました 笑 鴨川は暖かいから大丈夫なんて根拠もない理由をつけて、2ヶ月も遅い種まきから始まり、支柱も立てなかったために強風に倒れ、大失敗な一年でした。コットンさん さーせん!(すいません)

しかし! しかし!今年は違います。その失敗を生かし計画的に配置された畝(草刈りもしやすい)、刈った草で作ったマルチ(タネから目が出て成長する際に他の雑草と区分けできる。故に草刈りがしやすい)。これから必要であろう竹で作った支柱(裏庭や畑で生えていた竹をリサイクルします 笑)。一番大きい事は自然の摂理、リズムに沿っているという事でしょう。これ人間も大事なんでしょうね。人間も自然の一部ですからね。

ところで、なぜ「アパレルは農業だ!」。。なのか?

現在、世界の繊維比率の半分は天然繊維です。その天然繊維の多くは植物由来か獣毛です。高級なとこいくとシルク(お蚕さんね)とかありますね。植物由来の繊維で代表的な繊維は間違いなくコットンです。そう。そのコットンの始まりはまさに種まきから始まっているのです。しかし、コットンは農業最大にして最悪なほど農薬を使用します。その影響で働く人々の健康被害、さらに大規模な環境汚染につながっているのです。さらにこの日本という国は国土が狭く、人件費も高いためコットンの生産には向きません。そこで日本で使用される綿は99%以上輸入に頼っています。しかもオーガニックコットンの生産量については世界中のコットンの生産量に対してわずか1%にも満たないという現状です。

そこで天然繊維を扱うtennenは自らオーガニックコットンの生産を経験する事で、その苦労や大変さ、さらに愛おしさや自然への敬意を学び、伝え、さらにそのコットンを収穫し、製品まで日本で作って見たいのです。また、鴨川農場は山に囲まれた大自然豊かな畑で、作業していても我々以外人が通るのも稀です。そんな中で土をいじり、自然の豊かさやありがたさから心が洗われ、癒されるのは間違いない事なのです。しかも天然繊維は自然の一部なので、土や海に捨てられてもゴミにならずに自然に帰っていきます。

山を登るクライマーや海で波に戯れるサーファー、雪で遊ぶスノーボーダーなどは、常に自然の中に身をおくことで、自然へのリスペクトを感じています。ですから環境問題にも積極的になります。農業も同じです。

それでもまぁ、草刈りは大変です。特に真夏はもう嫌になります。この季節、近くのホームセンターには除草剤が所狭しと並んでいます。でもその除草剤は環境に与えるインパクトが大きいので、オーガニックコットンには使いません。なので草刈りです。刈ってかって刈りまくるのです。でもそんな苦労があるから「価値」がわかるのでしょうね。今年は130株ぐらい種を蒔きました。目標は30kgの収穫。再来年にはそれらで製品を作りたいと思っています。うまくいけば11月くらいには収穫できるでしょう。みんなで綿を収穫しましょう。 

May 14, 2019 | Category:news