サステナブル、サーキュラーエコノミー、持続可能な社会、SDGs、環境問題などなど。環境に負荷をかけない企業の取り組みというのが注目されている。環境サミットにおいてはグレタ・トゥンベリさんが、ぐうたらな大人たちに痛烈な意見をして注目をされた。私たち企業においてモノを作るという経済活動の考え方に対して、「企業責任」について改めて考えさせられる機会をくれた。賛否はあるにせよ、何も考えずに利益を生み出し、その結果、我々が住む環境破壊には目もくれずにいた大人たちに一石を投じた事は間違いないだろう。
経済活動は必ず環境に負荷を与えている。
モノを作るという行為自体は何かしらの環境にインパクトを与えている事は事実であって、そのしわ寄せが地球という生命維持の根源を揺るがしている。お金を得る=環境破壊という構図。これを根本から変えるアクションはもう、必須なのでは?
ここ最近の出来事。コロナ禍において、自粛制限がかけられた世界各国。経済活動ができず、人の移動も制限された。その結果、皆さんもご存知だと思うが、地球を取り巻く大気汚染が改善されたという皮肉。
インドでは大幅に大気汚染が激減し、市民らはおよそ30年ぶりに遠く離れたヒマラヤ山脈の絶景を見ることが可能になっているという。
私たちの「生きる」という営みにおいて、地球という生命体の循環が必然だと仮定するならば、今後の経済活動をどうしていけばいいのだろうか?
前置きが長くなりましたが、今回のプロジェクトはそのような「問いかけ」を考えるきっかけになってもらいたいと思っています。
「作る」だけで環境汚染の原因が発生するならば、作らないほうがいい。しかし、経済活動ができなければ収入が得られない。企業の存続は「継続」であって、その揺るぎない法則は「利益」である。それが得られなければ企業は存続しない。すなわち我々は生活できない。
それではどうするか?
今できることは作る過程においてなるべく環境にインパクトを与えない「作り方」を模索し共有していかなくては、「継続」はありえないという思考に大きくシフトチェンジする必要性があるのではと考えてしまう。
今回の「tennen BORO Tee」は綿花栽培から始まり、製品まで新しく作るという従来型の製造方法から脱却し、廃棄された「コットン製品」から新たな、従来型と遜色ない製品を作るという「完全未来型製造方法」により、1stステップとして生まれたTシャツである。
我々の最終目標は100%再生エネルギーによりできた製品を、従来型と遜色なく作成、それらを完全に循環させる仕組みを作る事ですが、この「BORO Tee」は50%リサイクル糸、50%新しい糸を使っています。現在の技術では、「細い糸」を作るには新しい糸を混ぜないとできません。しかしこの一歩により、近い未来に叶うであろう完全循環型コットン製品の指標になったことは間違いないのです。そしてこの取り組みが世界各国、ローカルで推進していけば、新たな雇用を生み、正しい労働も確保されると思っている。
「正しい選択」ができるように。選択肢を我々は今後も提案して行きたいと思っています。共感していただけたら、私たちの「チカラ」になり、こんな嬉しい事はないのです。なぜならば「商い」は人と人が作るものだと思っているからです。ですから関わる人々が全て「幸せ」にならないといけません。
全ての循環にハッピーを。
次回は「BORO Tee」ができるまでの苦労話やチームの話をします。
Jun 22, 2020 | Category:news