リサイクル糸。ピンチです。(マニアックな話ですが 笑)

先日、お伝えした古着からリサイクル100%の糸をオールジャパンで作る!というチャレンジですが、現在は大正紡績さんより糸にしてもらうべく試行錯誤してもらっています。少し前にメールにて進行状況や問題点などやりとりがありました。
はい。そう簡単ではありません。
ごみ収集として回収され、コットンに分けて洋服から綿に戻す。しかしもリサイクル100%を目指したいとなると色々な問題点が生じます。
まず、工場の森田さん よりスライバー状(糸になる前のわたを直径2〜3cmのうどん状にしたもの)の綿にブラックライトを照らした画像が送られてきました。
それがこちら。

画像を見てブラックライトに反応して明るくなっているのは合成繊維です。工程の中でなるべくゴミとして太い繊維などは落として行くのですが、細い合成繊維は残ります。コットン100%の繊維が理想ですが、現実は縫い糸などを含めポリエステルやナイロンといった合成繊維が混じります。だいたい10%~15%くらいでしょうか。またこの比率は捨てられた衣類によって違うので今率は不確定です。

糸にするには様々な問題の原因になるこの合繊ですが、何が問題かって、リサイクルのコットンに比べて明らかに繊維の長さが違うという事なんです。それが混じる事で何度も糸を細くする段階で細い部分や太い部分のある糸、さらに工程の最中に糸切れを起こしてしまうのです。

さらにリサイクルコットンの繊維の長さ自体も一般的なコットンより短く、普通の設定で工程を進めると糸になりにくいのです。ピンチです! 繊維の長さにムラがあるというのは、細い部分と太い部分ができてしまって、ゆえに強力が弱くなてしまい、切れやすくなってしまいます。工程の最中にブチブチと切れてしまっては糸になるはずありません。こういう事です。ピンチなのです。

 

そこで工場の森田さんからの提案ですが、予定の10番という太さから、一段太く8番で設定し、再チャレンジする事になりました。やはり初めて行う事はすんなりとはいきません。不安定な繊維を安定させる。簡単そうで、本当に糸を作るって難しいんです。なのでピンチです。

こんな着地点も見えず、藪中状態の企画に協力してくださる大正紡績の皆様に感謝です。そして、洋服というのは奥深く、素晴らしく、大変で、手がかかって、面倒臭い プロダクトですが、長い歴史の中で多くの知恵が結集されたプロダクトです。そして、また今も次の時代に向けてチャレンジしているわけです。僕たちはそういう誇り高い洋服を作りたいのです。さぁ どうなることやら。乞うご期待ください。

Jan 17, 2019 | Category:news